今日は、
大阪府堺市に新しく建設される
総合アミューズメント施設・「MOVIX堺」の建設に行った。
南海本線で七道まで行き、
そこからタクシーで建設現場まで行くことになっていた。
ところが。
タクシーの運転手に住所を告げて、
建築現場まで行ってくれるよう頼んだのだが、
「住所だけでは行くことができない」というのである。
なんでも、
その住所は「とてつもなく広い」のだそうなのだ。
もともと、
MOVIX堺の建設現場周辺は、
非常に広大な敷地を持つ、
新日本製鉄(新日鉄)の製鉄所だった。
それが、
海外移転でもしたのか、
理由はよく知らないけれど、
とにかくその製鉄所はつぶれてしまった。
そこで今、跡地の再開発が進められている。
その再開発事業の目玉となるのが
MOVIX堺というわけなのだ。
映画館あり、ボーリング場あり、
ゲームセンターありの総合アミューズメントパークとして
地域の活性化を図る狙いなのだろうが、
はたしてうまくいくのかどうかは僕は知らない。
とにかく、
僕たち
マグナムメイドサービスの一行が建設に携わるのは
その中の映画館だ。
だが、
その現場まで行くために乗ったタクシーの運転手に、
「映画館になる予定の建設施設なんですが……」と説明しても、
彼にはわからないのである。
新日鉄の広大な跡地では、
MOVIX堺を含めてあちこちで再開発が進んでおり、
建設現場だらけである。
そのうちのどれが映画館となる僕たちの現場なのか、
自分にはわからないと運転手はいうのだ。
MOVIX堺周辺の様々な建築現場は、
すべて元々は一つの工場のあったところだ。
だから、
新しく建物が完成するまでは、
すべて同じ住所なのだ。
したがって、
住所番地をタクシーの運転手に告げても、
彼にはそこが「どこ」なのかわからない。
新日鉄跡地に林立する、
様々な建設現場のうちの、
どれが僕たちの行くべき現場なのか、
自分にはわからないというのである。
だが、
僕たちマグナムメイドサービス一行の班長が、
「竹中工務店さんの現場なんですが……」と一言いうと、
「ああ、あの現場か!」とすぐに理解して連れて行ってくれた。
たいしたものである。
現地での僕たちの立場は、
竹中工務店が行なっているMOVIX堺の建設を請け負っている
清水建設の下請けの……(このあたり、よくわからないので中略)……
(株)オクジューから仕事を受注したマグナムメイドサービス、である。
何次会社にあたるのだろうか。
僕たちは、
映画館の壁に、
消音材のウールを埋め込む作業をした。
あらかじめ、
壁から無数の針金が出ていて、
そこに敷布団のような形をしたウールを
ズボッと突き刺す。
突き刺すと、針金がウールの「こちら側」に出てくるので、
それを「こちら側」で折り曲げて、
ウールを壁に固定するのだ。
あと、
1巻き35キログラムのウールを、
壁の形に合うようにカッターで切ったりもする。
現場ではウールの廃塵が舞い散って、
体中がちくちくした。